グッドルーザー
グッドルーザー、「良き敗者」。2年前の大晦日更新は「勝者」の動画でしたが、今年は「敗者」で。1年の締めくくりに負ける話かよ・・・と言わず、まあ聞いて(読んで)くださいな。
いきなり卓球外ですが(笑)、サッカーの欧州選手権・ユーロ2012の話です。ドイツとの準決勝で2得点を挙げ、その名を世界中に知らしめたイタリアのエースストライカー、マリオ・バロテッリですが、決勝ではスペインに完封され、チームも歴史的な大敗を喫します。試合後に涙を流して悔しがる同選手に、プランデッリ監督が語った言葉が以下。
「マリオには話したよ。この結果を受け入れ乗り越えていかないといけない、とね。両手を上げて、相手の方がよかった、と言わないといけない。敗戦を受け入れるんだ。そうすることで、前に進むことができるし、さらに成長することができる。これまでもたくさんの選手が経験してきたことだ。また起こるかもしれない。でも、それがサッカーなんだ」。
それがサッカー・・・いや、テニスでもフィギアスケートでも、もちろん卓球でも、みんなそうですよね。
動画は、世界卓球’93イェテボリ大会男子団体決勝4番、ワルドナーvs王浩。ご存知の通りワルドナーが勝ってスウェーデンが3連覇を達成するのですが、敗れた王浩はワルドナーを祝福し、その後(動画には写っていませんが)溢れる悔し涙をぬぐいながら、観客席の中国応援団に挨拶をして回ります。そして、次の世界選手権で中国は団体王者の座をスウェーデンから奪還しました。
またまた卓球外で、もう一つ。テニスのウィンブルドン2012、あと一歩というところで優勝を逃したアンディ・マレーの「準優勝」インタビューです。補足すると、男子シングルスでは1936年のフレッド・ペリーの優勝から2013年のアンディ・マレーの優勝までの77年間、優勝なし。国民の期待を一身に背負い、大激戦の末にロジャー・フェデラーに敗れたわけですが、敗れた後、涙を流しながらも声を絞り出して相手を称え、応援してくれた観客に感謝の言葉を述べます。『両手を上げて、相手の方がよかった、と言った』んですね。
そしてマレーはその後、ロンドンオリンピックで金メダルを手にし、翌年のウィンブルドンで悲願の初優勝を果たしました。
誰でも負ければ悔しいし、人生を賭けて戦っているプロ選手なら、それこそこ死ぬほど悔しいはず。しかしそのような状況でも、負けて一切の言い訳をせず、相手をリスペクトし称えられる心の強さを持った選手は、トップアスリートの世界でもごくごく一握りでしょう。いわんや、我々一般人をや・・・。
でも、そういう心の強さを身につけられれば、スポーツに限ったことではなく、自分の人生の勝者になれると思うんですよね。って、臭すぎですか(笑)。
心が折れ更新が滞った、メンタル激弱の管理人ですが、今年もサイトをご覧いただき、ありがとうございました。また来年からも、よろしくお願いします。
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2013年12月31日
コメント
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コメント (11)
テニス動画の補足で。
最後の場面で優勝したフェデラーがマレーに掛けている言葉は、「アンディ。君ほどの才能のある選手がこのトロフィーをとれないはずがないよ」だったそうです。
管理人さん、今年もお世話になりました。
また来年もよろしくお願いします!
深いです・・・
努力が必ず報われるわけじゃない
勝負の世界は厳しいですよね汗
それと管理人さん1年間お疲れ様でした。
動画を見た色んな人の書き込みを見るのが楽しいです。
このような交流の場を作っていただきありがとうございます。
毎度楽しみにはしていますが、無理はしないでくださいね。
来年からもよろしくお願いします。
今年(来年?)の全日本が楽しみですね!
いつも楽しく拝見させていただいております。
今年も楽しい動画をたくさんありがとうございました
。
「負けて一切の言い訳をせず、相手をリスペクトし称えられる」のは、むしろ普通のことです。選手がそうできないのは、マスコミなどの周囲の影響が大きい思います。
逆に大勝を果たした後こそ注意が必要なのです。その後に待ち受ける大きな落とし穴にハマってしまえば、立ち直るのにとても苦労します。シュラガーやユ・スンミン、最近では吉村マハル選手などが、その典型的な例ではないかと思います。
お久しぶりです!紅白を見ながらのコメントです。(笑)
まず、今年もお世話になりました、この気持ちを伝えたいです。このサイトにはかなりの思い入れがあります。というのは、去年のこの頃を思い出してのことです。去年は受験の年で精神的に殺伐としていたなか、アップしてある卓球動画を日課のように(ですから頻繁に更新お願いします 笑)見て体調を整えたり、時には僕のコメントに答えてくださって心がなごみ、このサイト無くては合格が危うかったといっても過言ではありません。本当にお世話になりました(なってます)。
さて、私事が長くなって申し訳ありませんでした。この投稿についてですが、卓球外の話から始まるところが管理人さんの妙というか(笑)、さすがというところか。日本は一昔前、ジュニアにおいてこういったスポーツマンシップの欠如が糾弾されたらしく、また今でも中国選手同士の最後の握手がしばしば淡白であまり好印象を受けません。田舎の一高校生が豪語しているようにしか響かないとは思いますが、本当のプロは勝ち負け以前にその打ち込んでいるスポーツに関わっているモノ全てに敬意を抱いているのではないのでしょうか。対戦相手の勝者然り、ネットやエッジ然り(笑)。それなのに「スポーツ(競技)」化され、そのゲームの性質上やはり勝ち負けにこだわらざるを得なくなる。勝ちがシロ、負けがクロ、dead or aliveな世界になりがちなのではないかと思うのです。確かに単にミルだけなら二者択一なのでそっちのほうがわかりやすいです。しかしやはりそれだけだったら薄っぺらい。甲子園に見られるような胸がグッとくるものがあったほうがよりおもしろい。そこでこの投稿のようにそういった文化的(?)な面に焦点が当たったも、日の目を見てもいいと思います。
長々と失礼しました。もうあと2時間で年が明ける時分となりましたが、少し早めの新年のあいさつをば。この一年ますますのご多幸有らんことを!
あけましておめでとうございます。
今年も卓球動画、ぜひお願いします。(管理人様へ)
マレーの動画、最高でした。管理人様!!! 昨年も面白い動画、ありがとうございました。本年も宜しくお願い申し上げます。ys11さんも!
「77年に及ぶテニスの聖地『ウィンブルドン』の歴史の中で、地元でありながら英国人男子選手はこれまで無冠。」
↑ダウトーーーー。
「ウィンブルドン現象」のウィキぺディアを見てもらったら分かりますが、
「男子シングルスでは1936年のフレッド・ペリーの優勝から2013年のアンディ・マレーの優勝までの77年間、優勝がなかった。」 の間違いですよねー。
イギリス人も過去に優勝してるんですよ、ちゃんと。歴史は136年です。
ウィンブルドンはベッカムや王室が見に来るほど英国にとっては大事なもので、やっと最近マレーが優勝してくれたことにより英国全体が沸いたんですよね。
(あ、でもフレッド・ペリーさんはイングランド人だったのに対し、マレー選手はスコットランド人なので喜んでない人も・・・うわ何をするやめr
まあアンディ・マレーのウィキペディアの「ナショナル・アイデンティティ」の項に色々載ってるんで見といてください。)
ウィンブルドン現象は日本の相撲とかでも起こっているので常識なんじゃないかなーと思いますが…がががが。
あ、あとフレッド・ペリーさんはイギリスのテニス界ではやはり「神様」の扱いなんですが、
彼は1929年の第3回世界卓球ブダペスト大会、男子シングルスの優勝者でもあるんですよね。そのあとテニスに転向してウィンブルドンで優勝した…と。
こっちの方が卓球人にとっては常識ですよねー(遠い目)まさか知らない人なんていないはずですよねー(棒読み)
荻村さんの著書にもちゃんと載ってますしねー(投げ槍)
テニス協会の関係者でもフレッド・ペリーが卓球で活躍していたことを知っている人などほとんどいないでしょうけど卓球好きの大学生は知ってるんですよ、ええ。
ま、非表示でいいですよ。ちゃんと勉強しといてください。
今年も楽しみにしています。
ア・リ・ガ・ト・ウ!
管理人様,オールドファンのKOです.明けましておめでとうございます.昨年は楽しく拝見させて頂きました.本年もどうぞよろしくお願いいたします.
Hondyさん
>こっちの方が卓球人にとっては常識ですよねー
いやいや、これは常識ではなくてトリビアの域でしょう(笑)。不覚にも管理人は全然知りませんでした。卓球マニア勝負、完敗orz。もっと勉強しときます。いつかマニアック度勝負をしましょう^^。
コメンを下さった皆様、ありがとうございます。改めまして、今年もよろしくお願いします。